救命の受け入れ準備を前倒しし、プレホスピタル領域の医療人材育成にも貢献
クラウド録画サービスシェアNo.1(※1)のセーフィー株式会社(東京都品川区、代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平、以下「セーフィー」)は、兵庫県立はりま姫路総合医療センター(兵庫県姫路市、以下「はりま姫路総合医療センター」)のドクターカー・ドクターヘリでの救命救急・プレホスピタル(病院前診療)活動に、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2 Plus(セーフィー ポケット ツー プラス)」が導入されたことをお知らせします。

(左)ドクターカー車内での処置シーン/(右)救急科でのリアルタイム映像確認シーン
※ 写真は報道用に医療スタッフが実際の手順を再現して撮影したものです
はりま姫路総合医療センターは、兵庫県南西部の播磨姫路医療圏(人口約80万人)をカバーする地域唯一の救命救急センターです。救急医療におけるプレホスピタル(病院前診療)は、救命率の向上に加えて、後遺症の軽減と社会復帰やQOLの維持につながる重要なフェーズです。そのため、病院への搬送時間を短縮すること、病院の機能を現場まで延長し、医師と看護師が連携して治療開始時間を前倒しすることが求められます。従来はドクターカー・ドクターヘリに出動した医師・看護師が患者の処置を行いながら電話で院内へ状況を伝えることが、プレホスピタルと院内をつなぐ情報伝達手段でした。口頭での伝達に要する3〜4分のタイムラグと「口頭では伝えられない情報の壁」が、院内受け入れ準備の課題となっていました。
「Safie Pocket2 Plus」の導入により、出動した医師・看護師は胸元のカメラ1台で「その場で見ているものをそのまま」院内スタッフへ届けられるようになりました。痙攣発作の動き、患者の顔色・表情、現場の緊迫感――言葉では伝えにくい情報がリアルタイムで共有されることで、ドクターカー・ドクターヘリが到着する前から院内チームは必要な医療機器・薬剤などの準備を整えて迎えることができます。クラウドに保存された映像はスタッフの教育・振り返りにも活用され、救急医療の継続的な質向上にも貢献しています。
【本リリースのサマリー】
- 兵庫県南西部・播磨姫路医療圏(人口約80万人)をカバーする地域唯一の救命救急センターにて、ドクターカー・ドクターヘリへSafie Pocket2 Plusを導入
- プレホスピタル(病院前診療)の現場から院内へリアルタイム映像共有を実現。従来、処置をしながら電話をかける手間がかかり、3〜4分かけて伝えていた患者情報が「映像で逐次、解像度高く伝わる」ことで、院内チームの受け入れ準備が前倒しに
- スタッフ教育・症例振り返りにも活用。映像を用いた客観的フィードバックにより、プレホスピタル経験の少ない医師・看護師の人材育成に貢献
- 映像のダウンロード権限は2名に限定。閲覧も原則、初療室のモニターのみに限定するなど個人情報管理を厳格に運用。クラウドの映像は期間を迎えると自動削除
はりま姫路総合医療センターと救急現場が抱えていた課題
政府は「骨太の方針2025」において医療DXの推進を国家戦略の重要な柱と位置づけ、救急医療分野における遠隔技術を活用したリアルタイム情報連携の整備を急務としています。医師不足・高齢化・地域格差という構造的課題を抱える医療現場において、現場の質向上とDX推進を両立させるソリューションへのニーズは高まり続けています。
はりま姫路総合医療センターは、2つの病院が統合して設立された兵庫県内有数の大規模医療センターです。一刻を争う重症・重篤な患者に対応する三次救急医療を担い、ドクターカーおよびドクターヘリによるプレホスピタル活動を実施。ドクターヘリは兵庫県南部を中心に広域をカバーし、山間部・離島など医療機関の少ない地域への出動も多く担っています。
プレホスピタル活動で十分な経験を積むことは容易ではなく、医療従事者の継続的な育成が急務となっていました。「出動件数が限られる中で、どうやって救急医療の質を高め、人材を育てるか」という課題意識が、映像活用ツールの検討につながりました。2022年の検討開始から2025年の導入まで約3年の検討・検証を経て、「患者の命に直接有益であること」を判断基準に、映像のリアルタイム共有が可能なSafie Pocket2 Plusの採用を決定しました。

屋上のヘリポート
Safie Pocket2 Plusの活用方法
・映像のリアルタイム共有による受け入れ準備の前倒し
ドクターカー・ドクターヘリに出動する医師・看護師がSafie Pocket2 Plusを胸元・肩口に装着して患者の状態を音声・映像で撮影しており、受け入れ側の院内の担当医師・看護師はリアルタイムに状況の確認が可能です。リアルタイムの共有にとどまらず、過去の映像の振り返りのしやすさも現場から評価されています。こうした幅広い活用を支えているのが操作の手軽さで、「Safie Pocket2 Plus」は電源を入れるだけですぐに撮影が開始するため、一刻を争う救急現場での実用性が高く評価されています。
映像には患者の表情・顔色・創傷部位のほか、口頭では説明しにくい痙攣発作の動きや意識状態の変化、現場のスタッフの声・患者の呼吸様式・緊迫感まで含まれます。また、ドクターカー・ドクターヘリで受信した無線の音声もタイムラグなく聞き取れます。救急科の医師・看護師が映像・音声を通じて共通のイメージを持つことで、受け入れ準備が格段にスムーズになっています。一方で、映像のダウンロード権限は責任者2名のみに限定し、閲覧も初療室のモニターに限定するなど、患者の個人情報を厳格に運用・管理しています。
・スタッフ教育・症例振り返りへの活用
クラウドに保存された映像データを活用した症例の振り返りや、複数スタッフによる客観的な評価がいつでも実施できます。映像を見ながらの指導は教育効率が高く、プレホスピタル経験の少ない医師・看護師の早期戦力化に貢献しています。映像はクラウドで保存され、期間を迎えると自動削除されるため、個人情報の適正管理にも対応しています。
導入による主な効果
- 受け入れ準備の前倒し:患者搬入前に院内チームが状態を把握し、必要な医療機器・薬剤の準備を開始できることで、到着と同時に処置が開始できる体制を構築
- チーム連携の強化:循環器内科・脳神経内科・脳神経外科など他科の医師も映像を確認し、専門的な受け入れ体制をスムーズに構築
- スタッフ教育の高度化:映像を使った客観的フィードバックにより、プレホスピタル経験が少ない医師・看護師の育成効率が向上
- 個人情報管理の適正化:期間を迎えると映像データが自動削除されることにより、映像保管・廃棄の運用負荷を軽減
- コスト最適化:競合製品比で初期費用・月額費用ともに費用対効果の高い導入を実現

(左)初療室に設置されたカメラとモニター。出動時にカメラを持ち出す/(右)フィードバックに活用
医療現場の声
兵庫県立はりま姫路総合医療センター 救命救急センター 副センター長 水田宜良 先生
電話で伝えようとすると3〜4分かかる患者情報が、映像・音声なら即座に伝わります。痙攣発作の動きや患者の顔色など、口頭では伝えにくいものを受け入れ側がリアルタイムで確認できる。ヘリが着陸する前から準備が整っているのは、患者さんにとって本当に大きいことだと思います。また、映像を通じて複数のスタッフが同じ場面を客観的に評価できることで、次世代の救急医療を担う人材育成にも貢献できると考えています。
兵庫県立はりま姫路総合医療センター 初療・アンギオ室 フライトナース 松本梨沙 看護師
プレホスピタルでどのような処置が行われたかを事前に把握していると、患者が搬送されてきた瞬間から次の処置にスムーズに移ることができます。受け入れチーム全員が同じ映像を共有することで、連携が格段にとりやすくなりました。プレホスピタルに不慣れなスタッフにとっても、事前に映像で患者の状態を把握できていることで、落ち着いて対応できるようになっています。
(※1)テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2025)」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(54.3%)
* セーフィーは「セーフィー データ憲章」に基づき、カメラの利用目的別通知の必要性から、設置事業者への依頼や運用整備を逐次行っております。
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