セーフィーは、「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、映像データを、遠隔での状況確認や異常検知・予測、更には映像解析による業務効率化など様々なソリューションを提供。社会のために誰もが活用できる映像ソリューションを追求しています。ビジネスコンセプト「映像データであらゆる産業の現場DX」を体現することで、誰もが働きやすい社会の実現に寄与します。

概要

 今回ご紹介するのは、当社のボランティア休暇制度を利用し、神奈川県立平塚中等教育学校(以下、「平塚中等」)にてキャリア教育をテーマに授業を実施した社員のインタビューレポ―トです。

 平塚中等は、これからの国際社会に対応する幅広い教養と社会性・独創性を備え、よりよい社会の構築に貢献する意欲や資質・能力を備えた人材を育成するとともに、豊かな人間性とリーダーシップを備えた次世代を担うリーダーの育成をスクールミッションの一つに掲げ、6年間の中高一貫教育を実施しています。

 同校では、6年間を通じたキャリア教育実施しており、4年生では各分野の仕事経験者を講師に招き、将来の職業を考えるきっかけを学びます。

 

ボランティア休暇制度の導入と背景

 当社は「映像から未来をつくる」という企業理念のもと、社会課題の解決や安心・安全な社会の実現を目指しています。この理念をもとに、より広いかたちで社会へ貢献する取り組みの一環として、2025年度よりボランティア休暇制度を導入しました。本制度では、社員一人につき一日を活動に充当することができます。

 当社では、映像プラットフォーマーとして、SDGsの目標達成と持続可能な社会の実現に向け、注力して取り組む「サステナビリティ重点課題」を下記の通り定めています。その中で、私たちは「誰でもチャレンジできる未来をつくる」をS(社会)の項目として定めています。

 

 厚生労働省がボランティア休暇制度の導入などを通じて従業員の社会貢献や成長の後押しを勧めていることから、企業として、従業員が社会貢献活動に積極的に参加しやすい環境の整備は、重要な取り組みの一つです。

 本制度は、社員が社会貢献活動に安心して参加できる環境を整えることで、自身の時間や能力を社会への還元を通じ、社会への貢献はもちろん、視野の拡大や多様な価値観などを得るきっかけになればとの考えから導入しました。社員一人ひとりが社会課題に関わり、自分ごと化して行動を起こすことが「誰でもチャレンジできる未来をつくる」ための大切な一歩であると信じています。

 

当日の授業内容

 今回ボランティア休暇制度を利用し、平塚中等の4年生(高校1年生)の生徒に授業を実施したのは営業本部 マーケティング部 マーケティング推進グループの堤 健一郎です。

 堤は大学で情報工学を専攻し、卒業後は様々な業界での営業と大手ITサービス企業などでのマーケティング業務をそれぞれ8年経験し、その後2024年9月に当社へ入社。家庭では2児の父で、学生時代に熱中したバドミントンの経験から、現在はジュニアチームや高校生のコーチとして指導に携わっています。

 ※所属部門は当時のものです。

 

 社会経験のある大人から多様な経験と考えを聞くことで、「”はたらく”とは何か」「自分のなりたい姿」を考え、これからの学校生活と将来の進路や職業選択を考える一助として本授業が開催されました。下記は当日のプログラムです。

 

 堤からは、これまでの社会人経験からの気付きとして、「自分が何を為せて、何を為したいのか」を常に意識する大切さ。そしてこれまでの営業とマーケティング業務を通じて得たスキルや経験が、結果として掛け合わせによって思わぬ強みになったことや、変化の激しい昨今だからこそ、常にアンテナを張っておくことの大切さなどを、生徒へ共有しました。

プレゼンの様子

 これらのお話を受けて、「考えてみよう」のセッション内で、生徒は「自分ができることを為すために、今、何をすべきか」をテーマに考えました。その後、質疑応答システムを通じて、下記(一部抜粋)をはじめとした、たくさんの意見をリアルタイムで講師と共有しました。

  • やるかやらないかに迷ったら、まずは何でも挑戦してみて、できることを増やしていきたいです。
  • 「できるけれど、為さないまま」にしてしまってはもったいないので、まずは「自分ができること」は何なのか整理して、実行していきたいを思いました。
  • 表に出て何かをするような目立つものでなくて構わないので、縁の下の力持ちとして周囲の人を支えたいです。
  • 自分が好きなことや得意なことを突き詰めたいです。
オンライン授業の様子

 質疑応答の時間では、大学時の専攻選択時の理由や転職しようと思ったきっかけなど、講話を聞いて感じたことや深堀りして聞いてみたいことを時間が許す限り、たくさん投げかけていただきました。

生徒からの感想

 後日生徒からは下記を含め、たくさんの感想が寄せられました。

  • 仕事とは何かを考える過程で、お金を稼ぐためやらざるを得ないという考えに陥ってしまいがちだと思いますが、堤さんの話を聞いて、“できることを為す”「為事」という考えを知り、自分の中でとても腹落ちしました。
  • 理系/文系のどちらにもやりたいことがあるのですが、今日堤さんのお話を聞いて、どちらに進んだとしても理系/文系に縛られずできることがあるんだなと感じる事ができました。自分の可能性を広げるきっかけになり、とてもいい時間にすることができました。今日のお話を参考に、今後、大学選びや受験を頑張ろうと思います。
  • スキルの掛け算のお話がとても印象に残りました。いくつかのスキルを掛け合わせることで100万分の1の存在になれるかもしれないと少し自信がつきました。まずは自分にできることに積極的に取り組み、最終的に自分にしかできないことに変えていきたいと思います。
  • 自分のやりたかったことや、やろうとしていたことと異なった道に進んできたりしても、意外な強みが活かせるという可能性があるという印象が強かったので、自分も今後進路を決めたりする上で、一つのことにこだわりすぎず、多方面で物事を考えて、自分の個性を活かせていけるようにしたいと思いました。

講師インタビュー

 また、講師を行った堤には後日、下記のインタビューを行いました。

 

― 今回の登壇に至ったきっかけは何でしたか?

 今回の活動への参加は、知人からの依頼がきっかけでした。今回授業をした対象の4年生は、次の年で文系もしくは理系へ進む選択をする大切な時期だということを伺いました。

 私は理系出身なのですが、生徒の皆さんにとっても意外に感じられるかもしないマーケティングの仕事に携わっています。だからこそ、現在の仕事に至るまでの経験や仕事に対しての考えを共有することが、生徒にとってキャリアの選択肢を広げることの一助になればと思い、登壇のオファーを受諾しました。

 

 ― ボランティア休暇制度を利用した背景は、何ですか?

 本休暇制度があったからこそ、本活動に参加することができたと感じています。

 自身の使用できる有給に限りがある状態でしたが、ボランティア休暇制度が新設されたので、是非活用したいと思い、利用に至りました。ボランティア休暇の使用申請時も、管理職の方からの後押しを得てスムーズに休暇を取得することができました。

 

― 参加した感想は、いかがでしたか? 

 事前準備や当日の生徒さんからの質問を通じて、自分自身が「働く」ことを振り返る良いきっかけになったと感じています。

 最初は、「自分の経験を話すことが生徒の役に立つのだろうか?」という疑問が大きかったのですが、生徒の感想に触れることで、中学生・高校生時代に社会で働く多様な人の話を聞くことは、将来のことを考える上で重要な経験になるのだなと実感しました。質疑応答では、転職に関する質問が多く寄せられた印象があり、高校生にとっては馴染みのないものであることは、新鮮な気付きでした。

 自身の子どもが中学生・高校生になった時には、自分の転職した話も共有したいと思いましたし、同様の機会があれば積極的に参加するとともに、自分の子どもにも、そういう機会を作っていきたいと感じました。

今後の展望

 今後もセーフィーは本制度を通じて「誰でもチャレンジできる未来をつくる」の実現に向け、事業活動と社会貢献活動を両輪で行い、地域社会と共に歩み、よりよい社会の創造を目指してまいります。