リサイクルカンパニーの工程管理をクラウドカメラの映像で一括管理

 クラウド録画サービスシェアNo.1(※1)のセーフィー株式会社(東京都品川区:代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平、以下「セーフィー」)は、この度、鶴見製紙株式会社(埼玉県川口市:代表取締役社長 里和 永一、以下「鶴見製紙」)の再生紙工場にてクラウドカメラ「Safie」が採用されたことをお知らせします。

 

導入の背景

 鶴見製紙は、リサイクルカンパニーとして再生紙トイレットペーパーの製造・販売及び、その原料となる機密文書溶解サービスなどを通じ、持続可能な循環型社会を推進しています。この度、埼玉県川口市にある同社本社工場に、Safie(セーフィー)のカメラを35台導入し、品質管理の向上や生産ラインの連携強化などを実現しています。

 同社は以前から他社のセキュリティ用の防犯カメラを設置しているほかは、工場内をモニタリングするカメラはありませんでした。その中で大きく2つの課題が存在していました。

 

1)製品の不具合の原因究明をめぐる課題

 主力製品のトイレットペーパーは、生産してから流通に乗るまでの時間差が生じることがほとんどです。不具合発覚後は、生産から数ヶ月から1年単位で経過しているケースもあり、日報など生産工程を振り返っても詳細を確実にたどることができません。

 

2)生産工程間の連携や業務効率に関する課題

 本社工場は3つのフロアに分かれていて互いの作業進捗がわからないため、滞りが生じた際は、別のフロアにいる後工程の現場担当者に電話をかけたり、足を運んで様子を見たりという確認の手間が発生していました。

 

 これらを解決するため、ライブ映像や録画で生産工程を見られるカメラがあれば、工場内のセキュリティだけでなく不具合の課題も工程間の情報共有の課題も一気に解決できると考え、Safieを導入しました。

 

 カメラの設置場所については、不具合発生時のトレース、生産工程間の情報共有が主目的のため、過去の原因究明の仮説も踏まえ、ポイントになりそうなスポットを大まかに選定していきました。その後、詳細な設置場所や画角は、ウェアラブルクラウドカメラの「Safie Pocket シリーズ(セーフィー ポケット シリーズ)」をデモ機として使用し検討を行いました。

 

各工程をくまなく確認できるように工場内にカメラを設置

活用状況

 最初は9台でスモールスタートしたところ、運用する中で不具合発生のトレースに有効だと確信し、追加導入しました。その結果、現在は本社工場に35台の固定カメラを導入し、工場内に設置しています。

 不具合の原因究明では機械のエラー履歴を参考にしながら導入を検討した品質管理部でSafieの映像を見返し、どこで何が起きていたか事実確認を行います。一方、生産工程間の情報共有では、工場内に設置したデジタルサイネージに別フロアの様子を映し出し、ほかの工程の進捗をスタッフ全員が振り返りを可能にしています。

 

別フロアの作業状況を映したサイネージを工場内の至る所に設置

今後の展開

 現在、不具合発生のトレースや改善策の構築を品質管理部にて行っている中、今後は現場のスタッフ自身が原因究明や対策を行うオペレーションに移行することも検討しています。すべてのスタッフが品質に対する当事者意識を高く持ち、より良い製品をお届けしたいと考えています。なお、今後は再生紙製造の管理のみならず、原料再生サービスの管理においてもカメラの活用について期待ができそうです。

鶴見製紙株式会社 品質管理部 中村俊介さまコメント

 導入のきっかけになった不具合発生の原因究明では、仮説ではなく正確な原因特定が可能になり、期待通りの大きな効果がありました。原因が機械のエラーならメーカーさんに映像で症状をご覧いただけて話が早いですし、人的エラーなら当事者と一緒にオペレーションを確認するなど、効率的な改善策が取れます。もちろん、不具合品の出荷を未然に防げますし、エラーが起きていた時間帯が映像で可視化されるので、出荷停止の対象を過不足なく洗い出せるのもいいですね。品質管理のクオリティは間違いなく高まったと思います。

 

 セーフィーでは、今後予測される「8掛け社会」による労働力不足が見込まれるなか、各産業の課題と向き合い、映像データを活用したソリューションやAIの開発をさらに加速し、あらゆる産業の現場DXを実現してまいります。

 

▼導入事例ページにて「Safie」の活用事例を公開

 「Safie」のご活用の詳細については「Safie」サービスサイトの導入事例ページにて公開しております。下記URLよりご覧ください。

 URL https://safie.jp/casestudy/tsurumipaper/

 

(※1)テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2024)」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(55.3%)

クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」とは

 Safieはカメラとインターネットをつなぐだけで、いつでもどこでも映像を確認できるクラウド録画サービスシェアNo.1のサービスです。

 「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、人々の意思決定に映像をお役立ていただける未来を創造し、企業から個人まで誰もが手軽に利用できる映像プラットフォームを目指しています。

 我々は「映像データであらゆる産業の”現場”をDXする」というビジネスコンセプトを掲げ、小売、土木・建築、製造、医療などのあらゆる現場のDXを率先して推進しています。

 

 セーフィーは、データガバナンスに関する下記指針を遵守すると共に、ステークホルダーの皆様と協調して啓発活動にも取り組んでおります。また、社外有識者よりプライバシー保護などに関する助言を受けながら、指針及び実務上の運用基準の見直しを行っております。

データガバナンスに関する取り組み

データ憲章(2022年4月1日発行)