医療安全の観点からの利活用を第40回大分県病院学会で発表

 クラウド録画サービスシェアNo.1(*1)のセーフィー株式会社(東京都品川区:代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平、以下「セーフィー」)は、社会医療法人 小寺会 佐伯中央病院(大分県佐伯市常盤東町)において、新型コロナウイルス(COVID-19)感染対策をはじめとした病院内でのクラウドカメラの活用を実施したことをお知らせします。

 なお、本取り組みは、11月20日に開催される第40回大分県病院学会(一般社団法人大分県病院協会)においても発表されます。

 

本連携の背景

 本連携は、2021年8月にクラウドカメラによる医療・介護現場における医療安全を目的とした活用について実証実験の提案をセーフィーが行い、同年12月クラウドカメラを院内、各病棟のスタッフステーションに設置しました。その後、2022年2月、関連介護施設で新型コロナウイルスの感染が発生し、同院での受け入れを開始しました。背景として、地域的に感染者が増加した時期で、新型コロナウイルス感染症患者専用の病棟を設定している重点医療機関で受け入れるキャパシティが無かったことがあげられます。

受け入れ後の使用方法

 使用方法は、各病棟に設置したクラウドカメラを取り外し、コロナ感染者向け患者の個室(6床)に移設し様子を撮影。クラウドカメラを24時間稼働させ、患者5名に対応し、複数のクラウドカメラの映像を看護師が常駐するステーションと遠隔でモニタリングを行いました。一方、受け入れの際、急な対応のためクラウドカメラを個室に後付けするケースもありました。

 

 

コロナ感染者向け病室での設置

コロナ感染者向け病室での使用

 クラウドカメラにより撮影された映像や音声により、患者の様子をリアルタイムに確認することができました。環境面でもコロナ患者の遠隔モニタリング環境をクイックに構築が可能にしたほか、その後、関連介護施設においてもクラウドカメラによる遠隔モニタリングを実施。 クラウドカメラの管理は情報管理部門が対応し、簡単な設定だけで現場のスタッフに展開し利用を行いました。

遠隔でのモニタリングの具体例

・稼働時間:24時間

・録音機能:ON

・表示形態:インターネット接続可能なPCディスプレイに常時表示するのか、タブレット端末(看護師の移動時)の利用もあり

・最大稼働時:10名・10台、マルチビューワーを活用しモニタリング

・その他の利用:コロナ患者が関連介護施設に戻った後、介護施設側でもモニタリングを実施

 

実際のモニタリング映像

今後の活用

 現在(2022年11月時点)では、感染対策がピークアウトにあるなか、コロナ患者受入病床(2床)を常設し、カメラを設置、重症化していない患者を対象に、双方向で通話、サーバールームの温度メーター遠隔モニタリングなどの体制を整えています。

 今後、病院という公共性の特性から、同院では出入口や院内(廊下、エレベーターなど)でのカメラ設置による特定人物の検知(特定不審者の来院、入院患者の無断離院)のほか、離床センサーなどと組み合わせた転倒の未然防止、夜間の徘徊検知を視野に入れた医療安全の利活用を進めてまいります。

 

 セーフィーでは、今後も佐伯中央病院での利活用をサポートすることで、国内の地域中核病院における現場の課題を解決する「現場DX」を推進してまいります。

 

(*1)テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(47.5%)

第40回大分県病院学会概要

▼概要

※本年度の開催様式は、ハイブリッド(現地並びにライブ配信、オンデマンド配信)方式で実施

・日時

ハイブリッド開催(現地開催並びにライブ配信):2022年11月20日(日)

オンデマンド配信:2022年11月24日(木)~12月15日(木)

・会場   B-CON PLAZA(別府国際コンベンションセンター)別府市山の手町12-1 ※現地開催

・主催   一般社団法人大分県病院協会

・共催   全日本病院協会 大分県支部

・後援   大分県・ 別府市 ・(一社)大分県医師会、ほか36団体

・参加方法:公式サイトを参照ください