コロナ禍における商業施設や市場の活性化を目的とする実証実験の結果を発表

 クラウド録画サービスシェアNo.1(※1)のセーフィー株式会社(東京都品川区:代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平、以下「セーフィー」)が開発・提供するエッジAIカメラ「Safie One(セーフィー ワン)」は、横浜市がIoT等を活用したビジネス創出を目的として運営するプラットフォーム「I・TOP横浜」の実証プロジェクトに採択されました。店舗や商業施設の更なる賑わい創出や効率的な施設運営等、コロナ禍における商業施設及び市場へ新たな価値をもたらすことを狙いとし、8月5日(金)から8月22日(月)まで実施した横浜南部市場での実証実験の結果を発表いたします。

I・TOP横浜(IoTオープンイノベーション・パートナーズ)について

 横浜市では、市の経済の強みである「ものづくり・IT産業の集積」を活かし、IoT、ビッグデータ、 AI、ロボット等を活用したビジネス創出に向けた、交流・連携、プロジェクト推進、人材育成等を包括的に進めていくプラットフォーム「I・TOP横浜」を運営しています。これらの取組から個別プロジェクトを立ち上げ「新たなビジネスモデル創出」「中小企業のチャレンジ支援」「社会課題解決への貢献」を目標としています(※2)

 クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」は、防犯用途を超え、遠隔での状況確認や異常検知・予測、更には映像解析による業務効率化等、人々の日々の意思決定をスピーディーかつ効果的に行えるよう支援してまいりました。この度、I・TOP横浜が「横浜南部市場(商業施設及び市場)」を実証フィールドとする「コロナ禍における商業施設や市場の活性化」に関する実証プロジェクトに、セーフィーの新製品となる『エッジAIカメラ「Safie One」による店舗利用状況確認』が採択(※3)されました。カメラの映像をリアルタイムにAI解析することで、店舗の混雑状況を可視化、統計データを取得し、コロナ禍でも店舗運営において賑わいのある売り場・店舗作りの支援が期待されています。

(※1)テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(47.5%)
(※2)I・TOP横浜ホームページ:https://itop.yokohama/summary/
(※3)横浜市:I・TOP横浜ラボ「コロナ禍における商業施設や市場の活性化」に関する実証プロジェクト提案採択のお知らせ:https://www.city.yokohama.lg.jp/business/keizai/iot/itop/itoplab5_saitaku.html

実証実験の概要

・実施場所:株式会社コーシン(横浜南部晃進)※ブランチ横浜南部市場内

・実施日時:2022年8月5日~8月22日(計18日間)

・実施手段:店舗中央(入り口方向の画角と店内方向の画角)に「Safie One」(2台)を設置

・実施目的:精肉店への来店状況並びに各売り場での滞留状況を可視化し、賑わいのある売り場・店舗をつくりたい

 

 

 

実証実験の結果

【1】曜日(平日、土日祝・お盆休暇)による来店客数の変化を可視化
以前までは、実際に購入されたお客様の客数のみで来店客数を把握していました。
Safie Oneの活用によって、平日、土日祝、長期休暇の各々で来店客数がどう変化するのかを把握し、当日の天候や店舗の立地との相関関係から、来店客数の傾向がどのようなものなのかを確認できました。

 

平日においては曜日に左右されることなく常に一定の来店客数を獲得できていることや 土日は来店客が多く、お盆休暇は通常の土日よりも少ないことを可視化できました。

 

 

【2】店舗内の各エリアの滞在率を可視化、改善ポイントを把握
以前までは、店舗運営スタッフが顧客の関心度が高い商品群や混雑度が高いエリアを商品の売れ行き等で特定していました。Safie Oneの立ち入りカウントを活用することで、正確な店舗内の各エリアの滞在率並びに顧客の関心度が高い商品群を把握でき、店舗内の全体の滞在率並びに売上を向上させるマーケティング施策のヒントを得られました。

 

Aエリアは滞在率が高く、顧客の関心が高い商品群であることが判明。 滞在率が低く、入店直後に目に入りやすいBエリアと売り場を変更すると、Aエリアの売上向上に繋がるかも。

 

 

【3】各時間帯におけるレジの滞在人数推移を可視化、ピークタイムの把握に
Safie Oneの立ち入りカウントを活用することで、各時間帯での来店客数、並びにレジの滞在人数(レジ待ち人数)を把握できるため、ピークタイムに備えた店舗オペレーションの改善を見込めるようになりました。POSデータ等の外部システムのデータと掛け合わせて活用することで、購買率を最大化できていない理由を可視化し、具体的なアクションに落とし込めるようになります。

 

来店客数は午前中から午後にかけてピークを迎え、レジの滞在人数(レジ待ち人数)と相関関係があると把握できました。

 

横浜市役所 経済局 イノベーション都市推進部 産業連携推進課担当課長 松本 圭市様

 I・TOP横浜では、2017年の立ち上げ以来160を超えるプロジェクトが生み出されています。今後もIoTなどを活用した実証実験の支援に取り組むことで、「新しいビジネスモデルの創出」と「社会課題の解決」を目指していきます。今回、セーフィー様には横浜南部市場をフィールドとする「I・TOP横浜ラボ」にご参加いただき、そこで検証したデータを取り込んだ「Safie one」が製品化されたことを嬉しく思います。今後、この製品が多くの店舗・施設関係者にとって課題解決の助けとなることを願っています。社会構造や環境が大きく変わる中で、成長発展を続けていくためには、生産性の向上と、今までにはない新ビジネスが必要となります。I・TOP横浜は、セーフィー様をはじめ、新しい製品・サービス開発に取り組む企業・団体様を今後も支援して参ります。

大和リース株式会社 横浜支社流通建築リース営業所リース管理課 信國 博泰様

 弊社が運営するブランチ横浜南部市場では、食の魅力を発信し、市場の特性を活かした 地域と人が食を通じてつながる交流拠点として、にぎわいを創出し、地域や社会に貢献していきたいと思っています。今回、「Safie One」による実証実験を経たことによって、これまでは施設側として来店客数を把握する術がありませんでしたが、来店されるお客様と実際に施設をご利用になられたお客様の数値を把握できるようになり非常に価値のあるものだと感じております。
人の目で物を見て判断するという行為にも限界がありますので、セーフィー様の技術や商品を活用して、データを可視化できることは非常に大きな意味があると思います。

今後の展開

 今回の実証実験にて「Safie One」を活用することで、これまで店舗内で実現できていなかった「来店者数」「滞留者数」「レジ待ち人数」等のファネルの可視化ができるようになりました。売り場改善、売り上げ向上への仮説立案と具体的な施策実行のヒントも得られるようになります。セーフィーでは、小売・飲食・サービス業界が抱えている課題や時代とともに変化し続けるニーズに向き合い、あらゆる現場のDXを推進してまいります。

 

「Safie One」のサービス概要と製品特長について

 「Safie One」はエッジAIを利用した「AI App(アイアップ)」をインストールし、活用いただけるカメラです。「AI App」を利用することで、お客様の用途に応じてカメラのアプリケーションが切り替えられ、カメラが賢くなっていきます。賢くなるカメラのアプリケーション「AI App」の第一弾として、店舗運営に向け「Store People Detection Pack(ストア ピープル ディテクション パック)」を提供開始いたします。内包する各機能(立ち入り検知、通過人数カウント、立ち入りカウント)により来店人数や混雑具合を可視化し、現場の課題解決に貢献することで、映像から「働く」を変え、より効率的に人が働ける環境を提供します。