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決算資料

決算発表に関するQ&A

投資家の皆様から寄せられた質問にお答えし、業績や経営戦略、事業の展望について詳しくご説明します。

財務・業績予想について

卸商流のモメンタムが回復しています。特定卸商流も、その他卸商流も、しっかりリカーリング性のあるお客様を獲得していると理解していますが、いかがでしょうか?

また、利益の見通しについて、短期的な話になりますが、営業利益の通期計画と第3四半期の累計の差分を取ると、第4四半期に赤字幅が拡大すると試算できます。この背景について教えてください。

特定卸商流およびその他卸商流におけるリカーリング収益の拡大につきましては、数値におきましても解約率が低下しており、ARRを着実に伸ばせております。社内におきましても見直しをかけておりますが、その他商流におきましても拡大の余地が構築できていると考えております。

これまでお伝えしてきました通り、パートナー企業とともに大型案件へ挑戦することが可能となっておりますので、リカーリング収益を積み上げていける体制で事業を運営しております。

利益の見通しにつきましては以下の通りとなります。
現時点におきまして通期業績予想を変更する予定はございません。ご試算の通り、金額ベースでは第4四半期に営業赤字幅が拡大する可能性は十分にあると捉えております。第2四半期および第3四半期と同様、従来より進めております認知度向上施策に伴うマス広告やセールスマーケティング費用の拡大、ならびに大型開発案件に係る外注費など、各種先行投資を計画しております。そのため、第4四半期の費用水準が縮小する見込みはございません。

今後は売上総利益の増加等を見極めつつ最終的な着地を検討することになりますが、現時点で業績予想の修正は予定しておらず、赤字幅が拡大する可能性も十分にあるという進捗状況となっております。

今回はテレビ広告にしっかり投資をしていますが、投資効果はどのように測っていますか?投資の効果はすでに出ていると思いますか?

従来より説明しております通り、当社はテレビCMのみに依存する方針はとっておりません。現在念頭にございますのは、DXを実現するために意思決定を行われるビジネス関係者における当社の認知率を約5割まで向上させることであり、これを中長期的な目標として施策を展開しております。

今回「Safie One」の発表やテレビCMの放映を通じて意思決定者の認知率を定期的に測定しておりますが、一定の改善が見られ、10ポイント近い上昇も確認されております。これはCM単独の効果のみによるものとは捉えておりませんが、「売上高対広告宣伝費率10%」という規律を遵守しつつ、認知率50%の達成に向けて定期的にCMを出稿し、広告効果を精査してまいります。CM施策の主要な目的は確実に認知を獲得することにございます。単一のCMで効果を得るのではなく、継続的な展開を通じて効果を確実に創出していくことが当社の責務であり、引き続き注力してまいります。

認知率50%が中長期的な目標ということですが、現状の数字はどれくらいですか?

現状の具体的な数値につきましては非開示とさせていただいております。

ただし、数値は着実に上昇傾向にあり、今後の継続的なCM展開を通じて2年から3年程度で50%の目標水準へ達することができると見込み、投資を継続しております。

スポット収益が前四半期ベースで増収している理由について解説してください。

本件につきましては、特定の大型案件が存在したわけではなく、各種商流における小口・中口案件の積み上げにより順調に推移した結果となります。特に当四半期におきましては、全体台数の増加を牽引したパートナー商流や、「Safie Pocket」関連の着実な増加が寄与いたしました。

ただし、前年実績と比較いたしますとスポット収益の規模は依然として小さい水準にとどまります。大幅に拡大したというよりは復調の兆しを見せた段階であり、今後一層の成長が期待される領域であると捉えております。

来期にカメラのスポット収益は伸びると思いますか?また、ARRも来期は伸びると思いますか。成長のペースは加速するイメージですか?

成長ペースを加速させるという強い決意のもと事業を実行してまいります。スポット収益、ARRともに現在の伸び率を上回るペースで伸長させたいという強い意志を持って推進しております。

重要な点は顧客の期待に応えられるかにございます。足元の顧客層を確実に攻略してリピート注文を獲得すること、そして将来的な顧客層や新規業界に対して新たな挑戦に取り組んでいくことが不可欠であり、緩めることなく成長率の拡大を図ってまいります。

顧客・業界動向&KPIについて

この四半期は、課金カメラ台数を1万3,000台ほど増やせましたが、これは一過性ですか?または、このペースは今後も維持できると思いますか?

前四半期および前々四半期の決算におきましては、特定卸商流等において一定の反動が生じておりましたが、当該事項を精査・反省し伸び率の管理精度を向上させたことで今回の結果を達成できております。

現在、商流ごとにSMB層、ミドル層、エンタープライズのお客様の伸び率を厳格に追跡しております。当社が目指しているTAMやSAMに大きな変化はないと認識しており、市場シェアが低下している事実もございません。今回の実績は社会的な強いニーズを示すものであり、深掘りを推進することで現在のモメンタムをさらに拡大させていきたいと考えております。営業体制が整い組織的な実力が備わってきた成果と捉えており、一過性ではなく継続していく意志を持って事業を運営しております。

大型案件獲得のボトルネックについて教えてください。特にセキュリティレベルについて、ボトルネックになっていますか?

実績として大手小売企業、インフラ企業、公共機関等へ順次導入が進んでおりますので、セキュリティ基準がネックとなって導入に至らないという事象は基本的にはなくなっていると認識しております。

しかしながら、大型案件になればなるほど顧客側の意思決定は慎重となりますため、導入コストに見合う提案を行うとともに、業務負荷の軽減や高い付加価値の提供が必要となります。PoCを通じて導入効果を立証し、お客様にご満足いただいた上で翌期および翌々期の拡大へ繋げる丁寧な対応が強く求められております。セキュリティ面における問題で参入できないケースはほぼ解消されており、当社では「Safie Manager」やエンタープライズ顧客向けの高度なセキュリティ設計が可能な管理ツールを裏側で展開しております。2段階認証はもちろんのこと、SAML認証やさらに高いレベルの認証の提案が可能となっております。

これは当社独自の強みであり、創業以来非常に高いセキュリティ基準を維持し顧客ニーズに応えておりますため、セキュリティが障壁となっている懸念はございません。

営業体制・販売チャネルについて

営業体制の再構築について進捗状況を教えてください。ビジネスユニットが3つあったと思いますが、それぞれのユニットで進捗状況や手応えなどが変わってくると思いますので、ユニットごとの状況を教えてください。

当社のビジネスユニットには、小売業・サービス業、建設業・製造インフラ、そして新たな取り組みとしてオフィスビル内に設備として導入を進めるスマートビルディングの3つが存在します。

各ユニットの営業体制強化は継続的に行っております。特に小売業・サービス業につきましては、今回大きな進捗がございました。新商材であるエッジAI搭載カメラ「Safie One」をローンチしたことで、従来クラウドカメラのみではアプローチが難しかったスーパーマーケットや大手ショッピングモールに対して提案活動を行うことが可能となりました。従来の「ローカル録画からクラウドへの移行」という商談から「より高度な運用が可能となる」といった付加価値提案へ転換できたため、非常に良好な手応えを得ております。各種ECサイトや店舗での購入にとどまらず、エンタープライズへのアプローチにおいて有効なツールを獲得できたと認識しております。来期につきましてもエンタープライズ向けの営業を強化してまいります。

また、建設業・製造インフラにつきましては、様々な業界において移動や対面作業をデジタル化する動きが拡大しております。ゼネコン各社においては、公共工事の遠隔対応を目的にカメラを活用する「遠隔臨場」の導入が進んでおります。このように、インフラ・製造業界においても確かな手応えを感じております。

建設現場におけるカメラのレンタル利用は短期的な利用の更新となりがちですが、大手インフラ企業や製造現場へ導入が進めば、より長期的なLTVの獲得が可能となり、横展開および深掘りの推進が実現できます。特にパートナー経由の商流において手応えを得始めております。

また、スマートビルディングにつきましては全く新しい取り組みであるため、現時点での業績への影響は限定的です。しかしながら、「窓」をはじめとする新商材を投入し、設備として組み込まれることでビル全体やオフィスのDXを推進する挑戦は、建築サイクルを考慮すると長期的なLTVをベースとしたサービスを定着させる取り組みとなります。そのため、実質的に売上が寄与するのは3年程度先を見込んでおります。

一方で、オフィスを遠隔から機動的に運用したいというニーズも存在いたします。顔認証入退場システム「Safie Entrance2」などのサービスを活用し、短期的にも確実に収益を確保しつつ、長期的なLTVを目指すアプローチが求められていると考えております。現在、需要の掘り起こしを進めており、双方に対応できる体制を構築しておりますが、スマートビルディング領域全体の業績貢献には先述の通り相応の期間を要する見通しです。

補足でお願いします。直販が中心になりますが、お客様にきちんと訴求して販売することについての進捗や手応えはいかがでしょうか?過去1年間の直販チャネルの伸び悩みが気になっています。お客様にきちんとサービスを訴求して販売を行うことも再強化するとのことでしたが、手応えを教えてください。

セールスイネーブルメントへの対応につきましては、「Safie One」を中心にコンサルティングチームを発足させております。大型案件もいくつか存在しておりますが、改めて成長軌道に乗せることが求められていると認識しております。これまで当社は、迅速かつ競争力のある価格帯で使いやすいクラウドカメラを提供し、顧客基盤を獲得してまいりました。しかしながら、お客様の業務にさらに踏み込んでDXを実現させるアプローチが不十分であった点が課題として残されております。

新たな商材ラインナップが整ったことにより、直販チャネルにおいて深く切り込んだ提案を行える体制が構築されました。また、採用を含め優秀な営業メンバーの育成が進んでおりますので、パートナー商流に依存することなく、自社主導で成長曲線を再構築したいと考えております。現在、全体的な成長戦略ではなく商流ごとに一つひとつ積み上げて推進しておりますので、本件につきましては来期以降に着実に拡大できると考えております。

ビジネスユニットのオンボーディング組織の取り組みについて先ほど言及がありましたが、第3四半期の時点で、それによるベネフィットは経営に反映されていますか?まだ反映されていないとすると、いつ頃出てくると思われるか教えてください。

例えば、住宅業界における新しい事例の創出と他顧客への横展開について説明いたします。

このケースでは、住宅業界に特化したコンサルティングプロセスを確立して提案を行い、お客様に伴走して取り組むことで、大手住宅メーカーや先進的な中小住宅メーカーのアーリーアダプター層に対して適切なコンサルティング提案ができております。それにより収益を獲得できておりますため、短期的な視点におきましても相応の成果を創出し始めていると認識しております。

映像を活用して業務プロセスを刷新することは、本社部門においては合理性が理解されやすい一方、支店や現場においては導入の動機付けが課題となる場合がございます。そのため、導入理由や費用対効果を明確に示すコンサルティングアプローチが不可欠となります。これらを現場レベルで徹底することにより、短期的にも十分な収益化が図られております。本来であれば数値を用いて進捗を示すことが望ましいものの、現時点ではその開示水準には至っておりません。しかしながら、顧客の課題に直接対峙する組織構築は着実に進展しているとご理解ください。

気が早いですが、営業体制の改善進捗を踏まえた来期の見通しについて教えてください。

パートナー企業が引き続きこれだけの販売成果を上げている点は大きなメリットと感じております。一方で、顧客の解像度を高めた営業手法の確立と、それをパートナー企業へいかに展開していくかという点には社内に課題が残されていると捉えております。そのため、来期に向けた組織づくりを推し進めている段階です。

従来は、製品の先進性、機能性、価格競争力を強みとして成長を遂げてまいりましたが、今後は各業界のお客様に踏み込んだ提案を行うことで、エンタープライズ顧客とともに拡大を図る形をとるべきと考えております。そのようなエンタープライズ営業を来期以降もさらに強化することが重要であり、確立した成功事例の横展開をパートナー企業とともに行っていくことでさらなる成長余地が生じます。それに準じた採用活動や、セールスイネーブルメントと呼ばれる営業教育改革を着実に推進してまいります。お客様の業務セオリーに応じた教育を行っていくことが求められているため、これらを地道に実行することでエンタープライズ領域を強化し営業業績を伸ばしてまいります。