逗子市・上野計画事務所・電通大と産官学連携で駅前再整備の実現へ
クラウド録画サービスシェアNo.1(※1)のセーフィー株式会社(東京都品川区:代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平、以下「セーフィー」)は、神奈川県逗子市、株式会社上野計画事務所(東京都港区:代表取締役社長 川崎 浩一、以下「上野計画事務所」)、国立大学法人電気通信大学(学長:田野俊一、以下「電通大」)と協働して、2023年4月5日(水)から6月30日(金)までの期間、JR逗子駅東口駅前広場において、映像データとAI解析技術を活用することで交通量(自動車・歩行者)及び、渋滞・滞留等の交通課題を可視化し、利用者がより安全かつ快適に過ごせるような駅前再整備への定量的かつ客観的な交通データ取得の試行的取り組みを開始いたします。
取り組みの背景
神奈川県逗子市は、中心にある逗子駅にJR横須賀線と京浜急行の2線が乗り入れ、都内へのアクセスもいい都市です。古くからベッドタウンとして開発も進められ、住み続けたい街ランキングで常に10位(※2)以内に入るなど人気が高く、街への愛着や誇りを持っている住民が多くいます。
一方で、駅前広場の歩行者空間の不足による滞留や、自動車や歩行者の交通が妨げられることによる混雑化など、目視による観測でいくつもの課題が確認されています。利用者がより暮らしやすい街づくりを進めるためには、駅前広場の状況を定量的かつ客観的に明らかにすることで再整備に伴う改善効果を検証していく必要が生じていました。
セーフィーは、これまで映像データを防犯用途だけでなく、遠隔での状況確認や異常検知・予測、更には映像解析による業務効率化などの様々なソリューションとして提供し、人々の意思決定を変えてまいりました。2022年7月から9月にかけては、逗子海水浴場の開設期間に合わせて、映像データを活用することで海水浴場の混雑状況を可視化し、利用者がコロナ禍での密集状態を避けながら安全かつ快適に過ごすことができるよう、防犯対策と感染防止を目的とした試行的取り組みを実施(※3)いたしました。
今回、逗子駅東口駅前広場における車両・歩行者の渋滞や交通の妨げ発生のような課題について、映像データとAI解析技術の活用によって、車両交通量・滞留状況、通過・滞留人数を可視化します。これらにより、交通量や人流を中心とした駅前の現状を知るだけでなく、定量的かつ客観的なデータに基づいた、利用者が過ごしやすい駅前再整備実現の推進に繋がります。また、逗子市の他、数多くの都市計画業務実績を持つ上野計画事務所、およびデータ分析に関する知見を有する電通大が協力して実施する予定です。
取り組みの概要
- 実施概要:逗子駅東口駅前広場に設置したカメラ映像を調査・分析用の定量的データとして活用
- 実施期間:2023年4月5日(水)から6月30日(金)
- 実施目的:利用者が安全かつ快適に逗子駅を活用するための混雑解消・利便性向上を目的とした駅前再整備に向けた事前調査
- 収集データ:クラウドカメラで取得した映像データ
- データの活用用途:カメラ設置エリアの交通量(自動車・歩行者)、渋滞・滞留状況、停車帯や一般車ロータリー利用状況など、交通状況の把握
- 実施手段:「Safie GO PTZ Plus(セーフィー ゴー ピーティーゼット プラス)」3台「Safie GO PTZ (セーフィー ゴー ピーティーゼット)」5台「Safie GO 180(セーフィー ゴー ワンエイティー)」6台
- 実施エリア
- 東口駅前一般車ロータリー
- 東口駅前(仮)アクセス道路の停車帯
- 東口駅前(仮)アクセス道路の歩道
- 逗子市駅前なぎさ通り
※個人を特定可能な映像データは、上記解析以外には利用せず、利用状況測定後の保存期限(2023年9月30日)までに削除します。また、交通量・人流解析に係る統計情報は、事後検証の目的で一定期間保持後、削除予定です。
(※1)テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(56.4%)
(※2)大東建託株式会社:街の住みここちランキング特別集計「街の幸福度&住み続けたい街ランキング2022」<首都圏版>(2022年9月7日発表)
https://www.kentaku.co.jp/miraiken/market/pdf/research/sumicoco/release_happiness2022_shutoken_20220907.pdf
(※3)プレスリリース「セーフィー、逗子市と協働して海水浴場の開設期間に防犯対策と感染防止を実現」(2022年7月15日発表):https://safie.co.jp/news/1792/
今後の展開とSDGsについて
今回、多くの住民が活用する交通において、映像データとAI解析によって、データに基づいた車両交通量及び滞留状況を可視化することで、利用者が暮らしやすい環境整備、都市再整備に寄与できそうだと考えられます。また、今回の取り組みの結果については、電気通信大学の学生のキャリア支援にお役立ていただくことを想定しており、産学官連携(企業・自治体・アカデミア)を通じた地域課題解決の実現に寄与していきます。今後も、生活者の「第三の目」となり、日本全国の公共空間をより快適かつ安心・安全に利用いただけるよう努めるだけでなく、適切な活用を通して持続可能な社会を後世に受け継いでいくことにも繋げていきます。
今回の取り組みは、SDGsのゴールのうち、特に、11番、17番に貢献するものと考えています。