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社員インタビュー
鈴木 敦志
大学でコンピューターサイエンスを学んだ後、学生時代からインターンで働いていたITベンチャーに入社し、医療機器の相互接続性の検証システム開発など、様々なソフトウェアの受託開発を経験。同社が他のベンチャーと合併した後も勤務を続けるが、PoC(実証実験)フェーズの開発よりも、実際にユーザーが存在するサービスやシステムの開発に携わりたいと考え、2019年1月セーフィーへ転職。以降はエンジニアとして「Safie Visitors(セーフィービジターズ)」「Safie Pocket2(セーフィー ポケット ツー)」「Safie AI People Count(セーフィー エーアイ ピープル カウント)」などの新サービス開発を担当。現在はプロダクト基盤開発部のサーバーサイド開発チームにて、スクラム開発のプロダクトオーナーを務めている。 (所属部門・役職はインタビュー時点のものです。)
2019年の入社以降、エンジニアとして「Safie Visitors」「Safie Pocket2」「Safie AI People Count」など、セーフィーを代表する様々なサービス開発に携わってきた鈴木さん。現在はプロダクト開発部に所属し、録画視聴やライブ視聴、解析プラットフォームを中心とする基盤システムのサーバーサイド開発をリードしています。今回のインタビューでは、鈴木さんのセーフィーへの入社経緯をお聞きするとともに、鈴木さんが中心となって導入を進めている開発手法「スクラム」の概要についてもお伺いしました。また、これまでに手掛けてきたサービス開発のエピソードや苦労話についてもお聞きすることで、セーフィーで働くエンジニアとして、鈴木さんが実感しているやりがいや醍醐味に迫りました。
PoCではなく、ユーザーのためのサービス開発ができる環境を求めていた
鈴木さんは学生時代、どんなことを学ばれていたのでしょうか?
静岡大学の情報学部情報科学科でコンピューターサイエンスを学んでいました。主な研究テーマはレントゲンなどの医療機器に電子カルテのシステムやサーバーを接続するための送信側・受信側の実装における互換性の調査です。また、異なるベンダーの製品をつなぐための接続支援ツールの開発なども行っていました。
セーフィー入社以前は、どのようなお仕事をされていたのですか?
大学時代にインターンをしていたITベンチャーに入社し、大学での研究テーマでもあった医療機器の相互接続性の検証システムを継続して開発していたほか、様々なシステムの受託開発にも取り組んでいました。途中で他のAI系ベンチャーと合併して社名も変わったのですが、私はそのまま働き続けていたので、新卒で入社してからトータルで9年以上在籍していました。その後、転職してセーフィーに入りました。
9年間在籍していた前職を辞め、転職しようと考えられた理由やきっかけについて教えてください。
AIブームが始まった頃から、私自身もAIの社会実装を目指すようなプロジェクトに参加する機会が多くなっていきました。ただ、そのようなプロジェクトで携わるのはPoC(実証実験)フェーズの開発がほとんどでした。個人的には、実際に世に出た上で、お客様に使ってもらえるサービスやシステムを作りたいという思いを持っていたので、転職を考えるようになりました。
転職先を検討する際に重視していたことを教えてください。
ユーザーのためのサービス開発ができる会社、尚且つ技術力の高い会社がベストだと考えていました。また、大手やベンチャー、スタートアップなど、会社規模に関するこだわりはありませんでした。
オフィスにあった基盤剥き出しのカメラを見て、好ましい環境だなと感じた
最初にセーフィーを知ったきっかけについて教えてください。
エンジニア向けのダイレクトリクルーティングサービスに登録していた際に、セーフィーから声をかけられました。2018年末当時、既にそれなりのユーザー数を抱える自社サービスを持っていたことに加え、クラウドカメラとAI画像分析のビジョンに将来性を感じたので選考を受けることにしました。
実際にセーフィーの選考・面接を受けてみて、どのような感想を持たれたのでしょうか?
当時のセーフィーのオフィスは今のように広くなかったので、会社のあちこちに基盤剥き出しのカメラが置かれており、実際にモノを作っている会社であることがよく分かりましたし、個人的にも好ましい環境だと感じました。また、セーフィーのエンジニア選考ではコーディングの試験があったので、簡単なプログラミングや課題を解決するためのディスカッションをしたことが印象に残っています。
セーフィーへの入社の決め手となったことはありますか?
私が転職先に望んでいた条件を満たしていましたし、カメラから映像データを収集してAI解析できるようなプラットフォームを作り、お客様に価値を届けるというビジョンは、「割と上手くいくのではないか」と感じました。また、面接ではCEOの佐渡島さんやCTOの森本さんと話をしましたが、様々なビジョンを語りながらも、しっかりと地に足がついている印象を受けたことが入社の決め手になりました。
現在はプロダクトオーナーとしてスクラム開発の導入を推進中
現在、鈴木さんが所属しているプロダクト基盤開発部のミッションや組織としての特徴を教えてください。
録画視聴やライブ視聴など、セーフィーの様々なサービスのベースとなる基盤システムの開発・保守・改善をミッションとしているほか、お客様の業界別に設置されている3つのビジネスユニットをまたいで提供する必要がある解析プラットフォームの新機能や基盤開発も担っています。
プロダクト基盤開発部は5つのグループに分かれており、私はその中のプロダクト基盤グループに所属。様々な分野のエンジニアで構成されているグループの中でサーバーサイドの開発チームに居ます。
サーバーサイドの他には、フロントエンド、モバイル、デバイス、AIなどの専門性を持つエンジニアが在籍しており、全体で20名弱の組織となっています。
鈴木さんはサーバーサイドチームのリーダー的な存在なのでしょうか?
役職としてはサブグループリーダーですが、スクラムマスターという役割も担っています。スクラムマスターとは、スクラム開発というフレームワークの中でチームリーダー的な役割を担う人のことを言います。現在、サーバーサイドの開発チームは6名が所属しており、スクラムを取り入れた開発体制の構築を進めています。セーフィー社内では、他にもWebとモバイルの開発チームがスクラムの導入を推進しています。
スクラム開発を導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか?
スクラム開発は、優先順位付きのリストにタスクをまとめ、それをチームメンバーに振り分け、それぞれがそのタスクを達成することでプロダクトの完成を目指す形で開発を進めていくものです。1つのプロジェクトというよりは、もっと小さい単位で仕事を分担し合えるので、エンジニアとしても働きやすい開発スタイルだと考えています。
スクラム導入以前は、1人のエンジニアに対して1つのプロジェクトを振り分けるスタイルで仕事を進めていたのですが、他のメンバーがどんな動きをしているのかが分かりにくく、チーム内で工数を平等に分担することも難しい状況でした。また、1人のエンジニアが負うべき責任があまりにも大きくなってしまうことも問題でした。スクラム開発は、このような開発現場の課題を解決できる手法なので、1年ほど前から導入を進めています。
チームワークやコミュニケーションが重視される開発手法ということでしょうか?
そう考えてもいいと思いますが、黙々と仕事を進めたいタイプのエンジニアが不利益を被るような開発手法でもありません。フレームワークとして常にチーム内への共有が必須なため、どれだけ黙々と仕事をしていたとしても、周囲がその人の状況をキャッチできるようになりますからね。
「Safie Visitors」の開発では、課題解決のために何度も店舗に足を運んだ
鈴木さんは「Safie Visitors」「Safie Pocket2」「Safie AI People Count」など、様々な新サービス開発を担当されたそうですが、印象に残っているサービス開発のエピソードがあれば教えてください。
プロジェクト規模の大きさ、求められる機能の複雑さから考えると「Safie Visitors」が一番難しい仕事だったと思います。「Safie Visitors」は、同じ顔認証でも「Safie Entrance(セーフィー エントランス)」のような入退室管理システムとは異なり、事前に登録した人物を識別するだけでなく、店舗に訪れる多数の人物の識別を行わなければならないほか、新規のお客様がカメラに映った際に自動登録を行う機能も搭載する必要がありました。とくに苦労したのは識別精度とリアルタイム処理のバランスの取り方でした。
また、店舗を訪れる人物(お客様)は、カメラの存在を意識して動くわけではありません。そのような状況で人物を識別するためには、店舗のどの場所に、どのような角度でカメラを設置するのがベストなのかをトライアンドエラーで探っていく必要がありました。詳しくはこちらの記事を読んでいただければと思いますが、私も何度もお客様の店舗に行き、現場の様子を見たり、お客様の話を伺ったりしながら課題を解決していきました。
セーフィーでエンジニアの仕事をする意義やメリット、やりがいについて、どのように考えていますか?
まずはビジネスの規模とユーザーの規模、その双方がそれなりに大きいことが挙げられると思います。当然、ユーザー数に伴って扱うデータ量も多くなります。それらに加え、幅広い技術分野のエンジニアが在籍していることもメリットになると思います。サーバーサイドやフロントエンドに加え、デバイスのファームウェアやAI、インフラなど、様々な専門性を持った仲間たちと一緒に成長できる環境が整っています。
やりがいに関しては自分の転職理由と重なりますが、自分たちが作ったサービスやシステムを、実際に使ってくれるお客様が存在していることが一番大きいと思います。もちろん、お客様がいるからこそサポート業務なども発生しますし、それはそれで大変なことではあるのですが、PoCを繰り返しているだけでは得られなかったやりがいを感じています。
今後、セーフィーの中でチャレンジしてみたい仕事、成し遂げたいことなどがあれば教えてください。
まずはチームでの開発効率を上げるために、スクラム開発の導入に注力していきたいと考えています。私自身はセーフィー入社前に認定スクラムマスター(CSM)の資格を取得するなど、以前からスクラムに興味・関心を持っていたのですが、実際の現場での導入においては、まだまだ課題が多く、スクラム本来の「あるべき姿」が実現できているとは言えない状況です。今後は、今以上により良いチーム運営を行っていくために、上司や同僚と相談しながら様々な仕組みを作っていこうと考えています。
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