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社員インタビュー

AI / ML Engineer

セーフィー独自のアルゴリズムを考案することで社会に貢献したい

開発本部 プロダクト開発部
イメージングチーム シニアエンジニア

柏木 直諒

慶應義塾大学理工学部情報工学科卒業、慶應義塾大学大学院理工学研究科環境開放科学専攻修士課程修了。大学院時代は画像処理を専門に扱う研究室で画像から三次元情報を復元する研究に取り組んだほか、マジックサークルにも所属し、クロースアップ・マジックやステージマジックの腕を磨いた。修士課程修了後は、大手精密機器メーカーに就職。研究部門で画質の評価業務を約2年間担当した後、プリンターの開発部門へ異動。プリンターの画像設計に携わりつつ、要素検討でAIの技術にも触れるが、大企業としてしっかりとした基盤がある一方、もう少しスピード感のある開発体制を求め、ベンチャー企業への転職を決意。2021年2月にセーフィーへ入社し、現在はプロダクト開発部 イメージングチームにて、新製品向けのAI画像処理アルゴリズムの調査・実装を担当している。 (所属部門・役職はインタビュー時点のものです。)

学生時代から画像処理技術の研究に取り組み、新卒で入社した精密機器メーカーやセーフィーでも一貫してAI/画像処理の領域で活躍している柏木さんですが、現在セーフィーで担当している仕事には、これまでに感じたことがなかったくらいの大きなやりがいや楽しさを感じているそうです。そんな柏木さんの現在の目標は、「所属するイメージングチーム全体のグレードアップに貢献し、もっと高度なアルゴリズムを製品実装して社会に貢献すること」。今回は柏木さんが大手企業からの転職先としてセーフィーを選んだ理由や現在取り組まれている仕事の詳細、そこで感じられているやりがいや楽しさなどについてお聞きするとともに、柏木さんが胸に秘めている「日本の技術力」に対する思いについても伺いました。

創業者3人がソニーの出身だと知り、「自分は受からないかも…」と思った

柏木さんは、学生時代にマジックサークルに所属されていたのですね。どのようなマジックをされていたのですか?

マジックは、カードやコインなど手元で行うクロースアップ・マジックとステージ上から観客に向かって見せるステージマジックに大別できますが、私は両方ともやっていました。ステージマジックに関しては、年に2回サークルで舞台を借りて100〜300人の観客を入れるようなイベントも行っており、毎週そのイベントに向けての稽古をしていました。私はとくにストーリー性があるコメディ寄りのマジックが好きでした。マスクをしてステージに上がり、何らかの現象が起きるたびにマスクの表情が変わるというようなマジックも取り組んでいました。

おもしろそうですね!ぜひ見せていただきたいです。話は変わりますが、前職は大手精密機器メーカーに勤められていたと伺っています。どのような仕事をされていたのですか?

大学院で画像処理の研究をしていたので、その会社でも画像処理に関係する仕事をしていました。入社から2年間は研究開発部門で画質評価の研究をしていました。カメラやプリンターといった製品の画像品質の向上を目指すにあたって「どのような画像が美しいのか」を定義し、数値化していくような仕事です。 その後はプリンターの開発部門に異動し、画像設計に取り組みました。プリンターはPCの画像をそのまま印刷しているように思われるかもしれませんが、実は内部で様々な処理を行っています。文字の太さ、線の太さ、写真の鮮やかさなどに関して、紙に印刷したときに綺麗に見えるようにプリンター内部で画像を加工しているのですが、その際のパラメーターの設定・チューニングなどに携わっていました。

転職を考えたきっかけや理由について教えていただけますか?

私の転職理由やセーフィーへの入社経緯についてはnoteの記事に詳しく書かせていただいたので、そちらの記事を読んでいただけるとわかりやすいと思います。noteの記事に書いていない理由を挙げるとすると、大手企業の社内体制が肌に合わないと感じたことが大きいかもしれません。どこのメーカーでも同じような傾向があると思いますが、やはりお金を稼いでいる部署の方が、そうでない部署に比べて社内でのヒエラルキーが高かったのです。自分のキャリアが社内体制の都合で決まることに違和感を感じたのです。

なるほど。大きな会社だからこその型にハマった働き方があったことが察せられます。それでベンチャー企業のセーフィーを転職先に選んだということですね。

転職を考え始めた頃は、他の大手企業に移ることも考えていたのですが、よくよく調べてみると他の大手でも私が懸念しているような状況が起こりやすいことがわかり、それならばスピード感のあるベンチャーに入ってみようと思ったのです。転職エージェントからセーフィーを紹介され、いろいろと調べていくうちに「画像処理やAIの技術がビジネスに結びついているし、他のベンチャーと比べて資金調達額も多い。しかも、大手企業出身のエンジニアも多いので自分もスムーズに馴染めそうだ」と、セーフィーへの志望度が上がっていったのですが、創業者の3人がソニーの出身だと知って「自分は受からないかもしれないな」と思ってしまいました。

なぜ、創業者3人がソニーの出身と知って「受からない」と思ったのでしょうか?

実は新卒の時にソニーを受けて落ちてしまった経験があります。それ以来、「どうも自分はソニーと縁がないようだ」と思うようになってしまい、「今回もダメだろう」と思っていたのですが、何とか受かったのでホッとしました(笑)。

自分でアルゴリズムを調査し、実装できるというプロセス自体が楽しい

現在、柏木さんがイメージングチームで取り組まれている業務について教えてください。

来年リリース予定の新製品開発プロジェクトに参加して、新しいカメラのエッジに搭載するAI画像処理アルゴリズムの調査や実装を担当しています。これまでセーフィーがリリースしていたカメラは、様々な処理をサーバー側で行っていましたが、今回開発している製品ではカメラのファームウェアにAIや画像処理の機能を組み込むことになっています。

入社から約半年が経ちましたが、セーフィーで担当している仕事のやりがいや楽しさについて教えてください。

これからリリースする新しい製品の開発に携われていることが嬉しいですし、その製品に採用するアルゴリズムを自分で調査して、そのまま実装できるプロセス自体に楽しさを感じています。前職時代は仕事を通して新しいことにチャレンジする機会はほとんどなかったですし、何十年も前からやってきたことをミスなく反芻するという仕事が多かっただけに、今セーフィーで取り組んでいる仕事が本当に楽しいんですよね。 また、最近では実装したアルゴリズムに関するデモ動画を作成して社内の方々に見てもらっているのですが、商品企画のような他部門の方々からも良い反応を得られたときは、技術者としての仕事のやりがいを実感します。前職よりも自分の仕事の範囲が広がっただけでなく、自分の仕事の成果や評価がスピーディーに得られる環境も気に入っています。

セーフィーの職場環境についてはいかがですか?前職の環境とは違っていますか?

大企業で言われている物事を進めるためのスピードが遅いなどもなく、業務を効率的に進めるための様々なツールが導入されているので、仕事にスピード感がありますよね。予想外だったのは、社員の皆さんがワークライフバランスを重視しながら計画的に働いていることでした。ベンチャー企業といえば、とにかくみんなが忙しく働き、良い意味でも悪い意味でも「目先のことに集中して仕事をしている」というイメージを持っていたので少々意外でした。無駄な仕事や意味のない仕事がないこと自体が素晴らしいと思いますし、非常に働きやすい環境だと感じています。

日本の技術力の底上げに貢献できるような取り組みもしていきたい

入社から半年ということで少々気の早い質問かもしれませんが、これから柏木さんがセーフィーで挑戦したいこと、成し遂げたいことがあれば教えてください。

セーフィーのイメージングチームは、今年に入ってようやく7、8人のチームになったという状況です。イメージングチームのメンバーは画像処理系やAIの経験が長い人もいますが、会社全体で考えるとまだまだ画像系のエンジニアが少ないと感じています。個人的な目標やビジョンとは違う話になってしまいますが、当面は私自身も含めたセーフィーのAI・画像処理部門を担うイメージングチームの自力を上げていくことで、もっと高度なアルゴリズムを製品実装するなどして社会にインパクトを与えていきたいですね。

会社としてAI周りや画像認識の技術面を今まで以上にアピールしていきたいということでしょうか?

そうですね。現在のところセーフィーは、様々な種類のカメラを作って、それを設置して、プラットフォームを作ることに注力している段階です。AIや画像認識についてはエンドユーザーにもわかりやすいように「賢くなるカメラ」という言葉を使ってアピールしていますが、私個人としては「賢くなる」の部分をもっとフィーチャーしてもいいと思っていますし、先進的な画像認識技術やAIを当たり前のように実装した製品・サービスをガンガン出していきたいという気持ちがあります。 将来的にはAIや画像処理分野の研究会に参加したり、論文を発表したり、世の中やお客様のニーズを先取りするようなセーフィー独自のアルゴリズムを考案・提案するといった活動ができるといいですよね。

柏木さんは「日本を技術的にレベルの高い国にしたい」と考えられていると伺いました。

何だか大袈裟に聞こえてしまいますね。そんなに大層なことを言える立場でもないので恐縮してしまいますが、30年ぐらい前の日本のメーカーは、様々な意味で世界のトップを走っていたと言われています。ただ、今はアメリカや中国の勢いに完全に負けていて、日本の会社が新しい技術や製品を生み出したというニュースを見ることもほとんどありません。私は今28歳なのですが、私たちの世代はそんな日本の姿しか知らないんです。それは寂しいことなので、何とかして自分たちの世代で新しいことにチャレンジして、どんな形でもいいので日本の技術力の底上げに貢献できるような取り組みもしていきたいです。

セーフィーはカメラやAI・画像処理をしっかりとビジネスにできている

今までお話しいただいたこと以外にも「セーフィーのこんなところが素敵だ」と感じられているポイントがあれば教えてください。

AIや画像処理の技術を持っているベンチャーと言えば、それこそ学会で論文を発表している会社もありますし、セーフィーより技術力の高い会社はたくさんあると思います。ただし、セーフィー以上にAIや画像処理の技術を「儲かる仕組み」の整ったビジネスモデルに昇華させている会社はないと思います。

なるほど。そもそものビジネスモデルがしっかりしているということでしょうか。

技術だけが得意な会社の場合、どうしてもコンサルティング的な役割しか担うことができなかったり、最終的な製品・サービス作りは大手企業に任さざるを得なかったりと、ビジネスが不得手であるケースが少なくありません。その点、セーフィーはカメラやAI・画像処理をしっかりとビジネスにできています。ビジネスが上手くいっているということは、将来的な成長の可能性を秘めているということですし、そこで働くことで「自分たちの手で会社の成長をリードしていく」という貴重な経験を得ることもできると思います。

ベンチャーと言ってもビジネスが上手くいっていれば安心感がありますよね。

そうですね。数あるベンチャー企業の中でも、セーフィーでは安心して働けると思います。また、ベンチャーと言っても大企業の出身者が多いので落ち着いていますし、話しやすい人が多いと思います。入社する前は、「技術力は高いけどコミュニケーションが取りにくい」というような天才肌の人が多いのかも…と思っていたのですが、そういう感じではないですね。皆さん普通にコミュニケーションが上手ですし常識的な人が多いので、一般的に考えられているベンチャー企業特有の文化や社風について心配される必要はないと思います。ただ、大企業の元役員だった方など、様々な経験を積んできた凄い人たちが社内にいてフランクに話しかけてくださったりします(笑)。そういう意味ではおもしろい会社だと思いますし、刺激は多いですよね。

セーフィーでは一緒に未来を
つくる仲間を募集しています。

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