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社員インタビュー
森本 数馬
2001年にソニー株式会社に入社。半導体デバイスのセールス&マーケティングに3年従事。その後、同社にて開発者に転身。半導体デバイスやテレビの開発を経て、2012年にグリー株式会社に入社。その後、ソニーの研究所からスピンアウトした会社モーションポートレート株式会社に入社し、CEOの佐渡島とエンジニアの下崎とともに2014年にセーフィー株式会社を創業。 (所属部門・役職はインタビュー時点のものです。)
365日24時間稼働するクラウド録画サービスを展開するセーフィー株式会社(以下セーフィー )では、その膨大なデータ量に耐えうるサーバ・インフラが必要とされるだけでなく、個人、法人の所有するカメラにより撮像された動画情報を取り扱うためセキュリティ面でも高い技術が求められています。今回はそんなセーフィーの開発組織について、CTOの森本に具体的な体制や働き方、開発者としてセーフィーで働く魅力について話してもらいました。
セーフィーの開発組織の体制について、詳しく教えてください
開発組織はプラットフォーム開発部とプロダクト開発部の2つに大きく組織を分けていて、それぞれ20名ほどずつエンジニアが在籍しています。さらにその中にインフラやバックエンド、フロントエンドなど職能ごとのチームがある形です。 ※2020年11月現在 プラットフォーム開発部ではクラウド録画サービスSafie(セーフィー)の基盤システムをメインで開発しています。
カメラの制御やユーザー管理、認証、カメラからの映像の録画、配信やデータの解析などを行っているシステムとなります。他には顧客管理や決済などの業務システムなどの開発もしています。 プロダクト開発部では、PCやスマートフォンから録画映像を見るためのViewerや新しいサービスの開発をメインで行なっています。
具体例を出すと、2020年10月にリリースされた小売店向けに映像解析を利用して来店情報を分析できる「Safie Visitors」の開発などが挙げられます。 また、カメラに搭載されるソフトウェアや、画像解析技術などの要素技術開発も行っています。
全社から集まる「商品のタネ」。積極的にアイディア発信が起きる環境
業務における役割の分け方はどうなっているのでしょうか?
基本的には職能ごとにチームが別れているので、1つのプロジェクトに対し、各チームからメンバーを出し合っています。QAやデザイナーについては2つの開発部とは別の組織にいるので、他部署と連携しながら開発を進めていきます。
企画はどのようにスタートしますか?
セーフィーは創業メンバーのうち2名がエンジニアだったということもあり、元々はエンジニア発でスタートすることが多くありました。最近では組織も整ってきており、自社のロードマップを基に企画部主体でスタートする事が多くなってきてはいますが、同時に「もっとこうしたら良い」や「こんなサービスがあったら」という改善の声は全社で幅広く集めています。
これを私たちは「商品のタネ」と呼んでいるんです。全社的に集約して、個人ではなく会社としてどう進めるのかを決めています。積極的にご自身のアイディアを発信し、形にしたい方にとっては、実現性が高く面白い環境だと思います。
そこにも繋がるのですが、セーフィーには技術志向よりもプロダクト志向のエンジニアが多く、自分達の技術で実社会の課題を解決するようなサービスを作りたいという志を持った方が多いと感じています。
開発において外注している部分はありますか?
一部を除いて基本的にはすべて自社で開発する方針を取っています。 今後についてはサービスやビジネスの拡大に伴い開発活動も広がっていきますので、重要な要素は自社内で開発しつつ、同時に外注をうまく利用し全体としての開発スピード向上に繋げていければと考えています。
常にエンドユーザーを意識。1つのプロジェクトを全社でつくり上げる
セーフィーの開発ならではの部分はありますか?
自社サービスを運営し、直接エンドユーザーに提供している事にも起因しますが、1つの開発プロジェクトに対して、開発側だけでなくビジネスサイドを含めたプロジェクトメンバーで進めていくことです。 ビジネスサイドとして実際にプロダクトを売るメンバー、カスタマーサポートのメンバー、運用を回すオペレーションメンバーにも入ってもらいます。
どのようにお客様に届けて、どうやってお客様をサポートするのかまでを考えて、開発プロジェクトを進めるのが特徴的だと思っています。 いくら技術的に良いものを開発しても営業目線で売りづらいものはスケールしないですし、お客様をサポートしにくいものも同様です。
多角的な目線で、本当に良いものを作りたいと思っているからこそです。 また最初に述べたとおりエンドユーザーと近く、直接現場に行くこともあるのでユーザーの反応や声が届きやすいというのも特徴です。それはやりがいにも繋がっていると感じますね。
エンジニアが現場に同行することは多いのですか?
現場同行が好きなエンジニアもいれば苦手なエンジニアもいるので、強制するつもりはまったくありません。しかし、現場を見たいというエンジニアがいれば、積極的に営業に同行して見に行ってもらっています。私自身もよく同行していました。
最近だとSafie Visitorsの開発でも、エンジニアが実際の小売店へ出向いてフィードバックを聞き、何を課題と感じ何を必要としているかというお客様の声を直に感じ、それをプロダクトに反映してくれました。
セーフィーで開発者として働く魅力は?
セーフィーでの開発ではIoT、AI、SaaSといった話題性の高いキーワードを包括しており、そこに幅広く携われます。 さらにそれら領域がベースにある上で、デバイスのソフトウェア開発や大規模なサーバ・インフラの開発、Webアプリケーション、モバイルアプリケーションといった様々な開発要素にも触れられます。
処理するデータ量についても、365日24時間常時稼働しているクラウド録画サービスのものですから、他サービスと比べても圧倒的な大きさで、単位は数ペタバイト級となっています。(※1ペタバイト=100万ギガバイト)
類似性のあるサービスがそれ程なく、様々な経験が積めるという事でエンジニアのキャリアとしては非常に魅力的な環境ですし、市場価値も高くなると思っています。
AIにおいては、全てのデバイスを自社のサーバシステムで制御してるので、エッジとクラウドというシステム全体を見据えた最適化までできるのも他社にはない魅力だと思っています。
向いているのは、固定観念にとらわれず新しいものを生み出せる人。
志向性としてはどういう方が向いてますか?
技術を突き詰めたいというよりは、「技術を使って良いサービスを作りたい」だったり「それらを通じて社会貢献したい」といった方が向いていると思います。 PythonやGoなど比較的モダンな言語、技術を採用していますが、最新の技術を使えば良いものができるとは思っていません。
大事なのは良いサービスを作るという目的だと思っており、技術はそれを実現するための手段だと考えています。逆に言えば、とにかく技術だけを突き詰めたい方にはマッチしないかもしれません。 また、エンジニアだけでなくそれ以外のメンバーも含めたチームとしての開発活動を行いますので、チーム開発に魅力を感じる方も向いています。更にはそれらチームをまとめて行ってくれるような方も良いと思っています。
開発のフェーズは?新しくジョインした方が技術選定や設計部分に携わる機会はありますか?
コアなシステムのベースはできつつあるのですが、元々スピード優先でつくってきた部分もあるので、メンテナンス性、汎用性のあるものに整えていく必要もあります。同時に新しい開発要素もありますので、技術選定や設計についても、今からジョインした方も携わる機会は十分にありますよ。
ちょうど2021年に開発していく項目についてまとめているところですが、その中でも新しくシステムの設計や開発を行っていく要素もありますし、さらにその先にも様々なサービス、プロダクト開発を実施していく想定です。 その中にも当然様々な技術選定や設計が関わってくることを想定しています。
エンジニアにとっての働きやすさはいかがでしょうか?
開発系のメンバーは裁量労働制となっていますので、出社時間を気にする必要もありません。役割によりますがサービスの特性上夜中の緊急対応も一部ありえますが、そんなに頻繁に起こることではありませんし、もし発生した場合もしっかりと代わりの日に休むようにしてもらっています。
また、リモートワークも基本は許容していますし、業務に差し支えない範囲であれば副業も可能です。 エンジア同士であったり、その他組織のメンバーも含めたコミュニケーションを重要視しており、ランチの補助など会社としてサポートも行っています。
更に、勉強会参加や業務に必要な書籍の購入などメンバーの自己研鑽についてもサポートを行っています。これらのおかげか、実際に働いているエンジニアは働きやすいと言ってくれますね。
「映像から未来をつくる」。すべての人の当たり前を変えて、もっと豊かな社会へ
Safieの普及によって実現したい未来は?
セーフィーがビジョンに掲げている「映像から未来をつくる」という言葉に尽きるのですが、私たちは個人や法人のあらゆるエンドユーザーに対して、生き方や働き方を豊かにするような情報提供をしていきたいと思っています。 それにより今まで推測でしか判断出来なかった事が、映像やそれによって数値化された情報を提供する事により、精緻な判断ができるようになると思っています。
例えば道路が混んでいるから迂回して時間を短縮できたり、これから行くエリアが雨だと確認してから傘を持って行くことができたり。今はまだいろんな行動をする時に憶測に基づいて動いていることが多いのですが、Safieの普及によって当たり前を変えていきたいと思っています。
そのためには屋内だけではなくて屋外にもカメラや情報端末を置いていき、あらゆる情報を集約して、必要な情報を抽出して提供することを目指しています。 そして、セーフィーの開発組織はこの未来を実現する為の重要な要素を担っていると私は思っています。
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